校長として思うこと・伝えたいこと

2022年9月の記事一覧

「豊かな心」とは

 「豊かな心」とは、子供たちが目標をもって自発的に行動する「心」、また、仲間ととも

努力する「心」ととらえています。

 心は見えませんが、行動に表れます。子供たちの日々の行動の中には、「豊かな心」の小

さなつぼみが芽生えています。興味をもって学ぼうとする心、歌や絵を愛する心、自然の美

しさや不思議に感動する心、過ちを正そうとする心、困った人を助けようとする心、行いを

反省する心、などです。

 

 以下が一つの例になります。

 ある児童は、体育の時間にどうしても鉄棒で逆上がりができず、休み時間も放課後も手に

まめを作りながら何度も繰り返し練習をしていました。その児童を励ましながら一緒に練習

を見守った友人は、その児童が初めて逆上がりができた時、まるで自分のことのように喜び

ました。

 

 この例では、目標に向かってあきらめずにがんばり続ける児童にも、それを見守る友人に

も「心の豊かさ」を感じます。このように、「こうなりたい」とか「こうなってほしい」と

いう心の動きや高まりが表出されたときに、「豊かな心」が育成されたととらえます。

 

 学校では、一人一人の心を大切にした学級経営を通して豊かな人間関係を育てるととも

に、教育活動全体を通して、健康への意識やたくましい心・体を育てていきます。

「豊かな心を育むひまわりプラン」について①

 座間市では、学校教育における重点主題を「豊かな心の育成」ととらえ、「豊かな心を育

むひまわりプラン」を策定し、平成23年度から実施しています。「豊かな心を育むひまわ

りプラン」は、座間市教育委員会における学校教育の方向性を示すものとして位置づけられ

ています。

 

 それぞれの学校は、市が目指すものを大きな指針とし、「学校教育目標」や「目指す児童

像」を作成しています。

 

 「豊かな心を育むひまわりプラン」には、「めざす大人像」が示されており、「こんな大

人になってほしい」という強い思いがその中に含まれています。以下が「豊かな心を育むひ

まわりプラン」に明記されている「こんな大人になってほしい」です。

 

「こんな大人になってほしい」

 〇自分のよさを大切にし、健康で自立した生活を送る。

 〇正義を尊び、自らを律し、責任ある行動をとる。

 〇目標に向かって学び続け、新たな価値を創造する。

 〇温かな心で人とかかわり合い、奉仕の心で人の役に立つ。

 〇郷土への愛と誇りをもち、国や社会の発展に尽くす。

 

 どれももちろん大切な指針ですが、児童たちには、「自分のよさを大切にし、健康で自立

した生活を送る」ことを基本とし、正義・奉仕の心をもつ、愛情深い大人になってほしいと

願っています。

 

 そのために、小学校段階でできることは何か。感性豊かなこの時期において、「みんなを

大切にする心」と「よく考え、最後までやりぬく態度」を養い、児童たちを「明るく強い

子」に育てていきたいと考えます。