校長として思うこと・伝えたいこと

校長室から

「豊かな心」とは

 「豊かな心」とは、子供たちが目標をもって自発的に行動する「心」、また、仲間ととも

努力する「心」ととらえています。

 心は見えませんが、行動に表れます。子供たちの日々の行動の中には、「豊かな心」の小

さなつぼみが芽生えています。興味をもって学ぼうとする心、歌や絵を愛する心、自然の美

しさや不思議に感動する心、過ちを正そうとする心、困った人を助けようとする心、行いを

反省する心、などです。

 

 以下が一つの例になります。

 ある児童は、体育の時間にどうしても鉄棒で逆上がりができず、休み時間も放課後も手に

まめを作りながら何度も繰り返し練習をしていました。その児童を励ましながら一緒に練習

を見守った友人は、その児童が初めて逆上がりができた時、まるで自分のことのように喜び

ました。

 

 この例では、目標に向かってあきらめずにがんばり続ける児童にも、それを見守る友人に

も「心の豊かさ」を感じます。このように、「こうなりたい」とか「こうなってほしい」と

いう心の動きや高まりが表出されたときに、「豊かな心」が育成されたととらえます。

 

 学校では、一人一人の心を大切にした学級経営を通して豊かな人間関係を育てるととも

に、教育活動全体を通して、健康への意識やたくましい心・体を育てていきます。

「豊かな心を育むひまわりプラン」について

 座間市では、学校教育における重点主題を「豊かな心の育成」ととらえ、「豊かな心を育

むひまわりプラン」を策定し、平成23年度から実施しています。「豊かな心を育むひまわ

りプラン」は、座間市教育委員会における学校教育の方向性を示すものとして位置づけられ

ています。

 

 それぞれの学校は、市が目指すものを大きな指針とし、「学校教育目標」や「目指す児童

像」を作成しています。

 

 「豊かな心を育むひまわりプラン」には、「めざす大人像」が示されており、「こんな大

人になってほしい」という強い思いがその中に含まれています。以下が「豊かな心を育むひ

まわりプラン」に明記されている「こんな大人になってほしい」です。

 

「こんな大人になってほしい」

 〇自分のよさを大切にし、健康で自立した生活を送る。

 〇正義を尊び、自らを律し、責任ある行動をとる。

 〇目標に向かって学び続け、新たな価値を創造する。

 〇温かな心で人とかかわり合い、奉仕の心で人の役に立つ。

 〇郷土への愛と誇りをもち、国や社会の発展に尽くす。

 

 どれももちろん大切な指針ですが、児童たちには、「自分のよさを大切にし、健康で自立

した生活を送る」ことを基本とし、正義・奉仕の心をもつ、愛情深い大人になってほしいと

願っています。

 

 そのために、小学校段階でできることは何か。感性豊かなこの時期において、「みんなを

大切にする心」と「よく考え、最後までやりぬく態度」を養い、児童たちを「明るく強い

子」に育てていきたいと考えます。

私の自慢③

 2学期が始まりました。新型コロナウイルス感染症については、まだまだ予断を許さぬ状

ですが、児童はとてもいい顔で登校してきてくれました。

 

 2学期は、とても長く、充実すれば素晴らしい成長につながる学期と言えます。教職員一

同、児童の成長のため力を尽くしたいと考えます。

 保護者の皆様、地域の方々、引き続き御協力のほど何卒よろしくお願いいたします。

 

 さて、「私の自慢」3回目です。

 

 以下は、登校班登校の様子です。

       

 

 写真では、何度も何度も振りかえる班長の様子を伝えきれないのが残念です。毎日毎日、

同じことが繰り返され、これが3月の終わりまで続きます。

 

 班長が気にするのは、下学年児童の様子です。また、後ろからは、副班長が下学年児童の

様子を気にしてくれています。

 

 時には、泣きながら登校する児童、鼻血が出てしまいなかなか止まらない児童、けがをし

てしまった児童・・・などなど、様々な対応が求められる場合があります。

 そんな時、班長・副班長が中心となり、高学年児童が下学年児童のお世話をしてくれてい

ます。班長・副班長に手を引かれて登校する児童や高学年児童に支えられながら登校する児

童など、その時々で対応は違うのですが、とにかく丁寧に対応してくれている高学年がいる

からこそ、毎日の登校班登校がスムーズなのだと感じています。

 

 そして、これらの対応は「教員が教えたものではない」ということが素晴らしいです。

年間かけて、上級生の対応を見ているからこそ、自分が高学年になった時には、自然に下

年児童の面倒を見ることができるのです。素晴らしい連鎖であり、勉強で学ぶのとはまた

った学びがここにはあります。

 

 そんな姿を見る度、「座間小学校の教員でよかった」・「素敵なこの子たちと出会えてよ

かった」と改めて感じる今日この頃です。

感謝の気持ち

 以前紹介した詩「行為の意味」(宮澤章二作)の中に、『「こころ」はだれにも見え

ない。けれど「こころづかい」は見えるのだ。』というフレーズがありました。 

 私自身、「心で思っていることをどれだけ人に伝えられているのだろうか。」と、改

めて考えました。保護者・地域の皆様に改めて感謝の思いを伝えるべきだと感じていま

す。

 

 まず、常日頃から、天候不順や不測の事態に合わせて、児童の見守りを保護者・地域

の皆様にお願してきました。学校HP等で見守りのお願いを発信すると、本当に多く

の方々が協力してくださいす。そこに子供たちを思う心があふれています。

 その思いを受けた子供たちは、期待に応えようと何事にも一生懸命取り組もうとしま

す。地域の力栄養剤のようになり、子供たちの心の成長を助けてくれていると感じま

す。いつも、御協力いただき本当にありがとうございます。子供たちを慈しみ育んでく

ださり感謝でいっぱいです。

 

 また、学校周りがいつもきれいで、ごみ・落ち葉等が本当に少ないです。地域の皆様

が、学校周りきれいに掃いてくださる姿を何度か見かけています。お見かけした時に

はお礼を言えるのですが、本当はもっともっとたくさんの方々がこの地域を美しく保と

うとしてくださっているに違いありません。本当に、心から感謝いたします。

 

 座間小学校の子供たちを「明るく強い子」に育てるために、今後とも御協力の程、

卒よろしく願いいたします。

1学期終了

 終業式の中で、児童たちに伝えた宮沢章二の詩「行為の意味」を紹介します。

 

「行為の意味」 宮澤章二

 

 -----あなたの<こころ>はどんな形ですか と ひとに聞かれても答えようがない

 自分にも他人にも<こころ>は見えない けれど ほんとうに見えないのであろうか

 確かに<こころ>はだれにも見えない けれど<こころづかい>は見えるのだ

 それは 人に対する積極的な行為だから

 

 同じように胸の中の<思い>は見えない けれど<思いやり>はだれにでも見える

 それも人に対する積極的な行為だから

 あたたかい心が あたたかい行為になり やさしい思いが やさしい行為になるとき

 <心>も<思い>も 初めて美しく生きる

 -----それは 人が人として生きることだ

 

 心の中の思いは、言葉にしたり、行動にしたりしないとなかなか通じないということ

です。

 「こころ」は見えないけれども「心遣い」は見えるし、「思い」は見えないけれども

「思いり」は見えるのです。

 友達や家族との関係にも言えますね。「こころ」の中にあるものを「温かい言葉」や

「行動」にして、人に伝えるようにしてほしいと児童たちには伝えました。


 さて、本日で一学期が終了しました。保護者の皆様・地域の方々、学校への御協力、

本当にりがとうございました。

 39日間という長い夏休みになります。今、児童たちに思うことは、「普段できない

ことにっくり取り組み、充実した時間を過ごしてほしい」ということです。

 

 休み明けには、さらに成長した児童たちに会えるのを今から楽しみにしています。

学力向上のための取組

  本校では、学力向上のための取組として、指導方法工夫改善を行っています。指導方法

工夫改善とは、「少人数指導」や「TT(ティームティーチング)」などにより、児童の

つまずきや困り感に対応するためのきめ細かい指導を行うことを言います。

 

1.「少人数指導」

 本校では、主に4年生で行っています。1つの学級を2グループに分けて授業を行いま

す。もともと30人程の学級を2つに分けるのですから、児童は15人程の少人数で授業

を受けることになります。少人数であるため、教室内がいつも以上に落ち着いた雰囲気と

なり、集中力が増す学習環境となります。

 教員は一人一人をよく見ることができるので、児童のつまずきや困り感にすぐ対応する

ことができます。また、児童の立場から考えると、聞きたいことをすぐに聞くことができ

たり、丸つけのために延々と待ったりすることがありません。

 「少人数指導」について尋ねると、児童たちからは、「落ち着いて授業ができる。」と

「先生に分からないことを聞きやすいし、手を挙げた時に当ててもらえる回数が増える

のでうれしい。」といった感想をもらうことができました。

 

2.「TT(ティームティーチング)」

 本校では、主に1・2・3年生で行っています。TTを行う時には、教室に2名の教員

がいます。一人は「T1」として授業を行い、もう一人は「T2」として、困り感のある

児童に寄り添い、個別指導を行います。複数の目で児童を見るので、児童のつまずきや困

り感により早く気づき、より早く対応することができます。困ったままで多くの時間を過

ごす児童がいなくなり、学ぶ意欲の向上につながります。

 

 どちらの指導も効果が期待できる算数で行っています。「少人数指導」も「TT」も、

児童に寄り添うきめ細かい指導として、成果を上げてきました。今後も、学力向上へつな

げられるよう、指導方法の工夫・改善を続けてまいります。

PTA活動について

 PTA活動は、学校にとってなくてはならないものです。学校行事や児童の学校生活

は、学校職員の力だけでは成り立たないことがたくさんあるからです。

 

 そもそもPTAとは、P=parent(保護者)、T=teacher(教職員)、A=association

(組織)の略ですから、保護者と教職員で組織する団体ということになります。

 

 「座間小学校PTA規約」では、座間小学校PTAの活動目的を「保護者と教職員とが協

力して、家庭と学校と社会における児童の幸福な成長をはかること」としています。そ

して、目的を達成するために、「よい保護者・よい教職員となるように努めること」・

「家庭と学校との緊密な連絡によって、児童の生活環境をよくするために努めること」

等を努力事項としてうたっています。

 

 組織は、会長・副会長・書記・会計・会計監査・学校長が本部を担います。また、本

部と常置委員会(地区委員会・生活委員会・広報委員会・選考委員会)で運営委員会を

組織しています。そして、顧問がすべての活動を見守り、チェック機能を果たします。

このように、たくさんの保護者・学校職員がPTA活動に携わり、学校運営を支えていま

す。

 

 特に、保護者の方は、仕事の融通をつけたり、御家庭における対応をやりくりしたり

してPTA活動に参加してくださっています。よりよい学校環境を作り出すため、子供た

ちの健やかな成長のために、保護者と学校職員が今後とも緊密な連携をとりながら、

PTA活動を進めてまいりたいと考えます。

 

 引き続き、御理解と御協力の程、何卒よろしくお願いしたします。

校内研究

本校の校内研究について、概要を紹介します。

 

1 校内研究テーマ

  「豊かな表現ができる子の育成をめざして

   ~自分の考えや思いを表現し合う国語学習~」

 

2 研究テーマ設定の理由

(1)学校教育目標から

  本校の学校教育目標は、「心豊かで、心身ともに健康な知・徳・体の調和がとれた

 子どもの育成」であり、目指す児童像は、「明るく強い子」・「みんなを大切にする

 子」・「よく考え最後までやりぬく子」である。その中でも、「よく考え最後までや

 りぬく子」を育成する手立てとして、国語科を重点教科とし、校内研究に取り組むこ

 ととした。

 

(2)児童の実態から

       本校では、昨年度までの5年間、体育科の研究に取り組み、「明るく強い子」の

 成に努めてきた。その結果、一定の成果をあげることができたと考えている。

  本校の児童は、素直で優しく、困っている友達に対して手をさしのべることができ

 る。また、何事も頑張ろうという意欲に溢れている。一方で、自分の考えや思いを文

 章にしたり、相手に伝えたりすることを苦手と感じている児童が多いため、学力向上

 の基盤となる国語科で研究を進めることとした。国語科の「書く」活動に重点を置

 コミュニケーション力の向上を目指していく。

 

3 主な取組について

  語彙の広がりを「書くこと」・「伝えること」に生かすことにより、豊かな表現力

 を育成したいと考える。また、このことを低学年から年への系統立てたつながり

 の中で実することにより、一過性のものではなく、しっかりとした定着が図れる取

 組としたい。

  また、共に学ぶ機会や、試行錯誤したり見通しをもって取り組んだりする機会を

 画的・継続的に設定し、学びが深まるような投げかけ・発問を行うことにより、

 力・判断力・表現力の育成につなげたい。

 

 以上、本校の校内研究について、概要を紹介いたしました。

 現在進行形の取組であり、今後、検討の上、変更や改善がある可能性もありますが、

これらの取組から「豊かな表現ができる子」の育成を目指し、「豊かな人間性」・「豊

かな心」につなげていきたいと考えます。

開校記念日

 来る6月7日は、第127回開校記念日です。

 まさしく、「歴史と伝統の座間小学校」だとしみじみ思います。もちろん、市内で一

番に開校た学校です。

 

 明治28年6月7日、座間小学校は開校の日を迎えました。当初は6月1日が開校予

定日であたと言われていますが、教員着任の都合により延期されたと伝えられていま

す。

 

 学校にある文献から、当時の様子を紹介いたします。

 

 当時の座間小学校は、正面玄関、教員室の外左側に二教室と、前に折れ曲がって一教

室、合わせて五教室だけでしたが、玄関の屋根の下に鶴と亀の彫刻があり、南側には避

雷針もあって仲々立派な建物でした。(「六十周年記念誌」から)

 

 初め先生がたは、湘川学校から新田宿分教場となった分を含めて五人だけでした。最

年長は真誠学校から転じた萩原盛寿先生で、山口光太郎先生が校長として着任されるま

で、首座(教頭あるいは校長代理)として学校の経営に当たられました。先生の口癖

は、「一度教わったことは一生忘れるな」ということで、これを教える先生の側から言

えば、「教えたこと子供が一生忘れないように教えろ」ということです。出発したばか

りの座間小学校の、一種の熱気が感じられる言葉です。

 

 明治28年の開校以来、最初の10年間はいわば草創期に当たるでしょう。お寺の本

堂などを借りていた頃とちがい、最初318名だった生徒が5年後には456名と5割

近く増え、10年後には562名と急増しています。そのたびに、二教室、三教室と増

築し、敷地も増やさなければならず、また新しい先生も頼まなければなりません。これ

は村の人口が増加したからではなく、それだけ就学率が高くなったということです。

 

 先生がたの苦労もまたさまざまです。たまたま欠席の子供があったとき、受持の先生

近所の仲間から様子を聞くと「高熱を出してけいれんを起こしている」というので、

の休みに飛んでき、うろたえている家人に医者を呼ぶように指図をし、授業が終わ

とまた飛んでいって病状見守る、といった具合で、後の学校保健、学校衛生の仕事

先生がたの双肩にかかっていたわけす。(「百周年記念誌」から)

 

 いかがでしょうか。

 学べる環境が当たり前ではなかった127年前には、「学ぶこと」そのものが宝物の

ようなもだったことでしょう。また、教員として「教えること」もまさに命がけ…教

育の原点を知思いです。

違いを知ること

 私の大好きなドラマ「チェンジ」を紹介します。(かなり古いドラマです。)

 木村拓哉主演のドラマですが、なんと元小学校教師が総理大臣になるという何とも突

なストーリーです。

 

 ただ、途中途中で発する木村拓哉演ずる朝倉総理の言葉にとても魅力があります。

 第5話で、貿易の交渉に訪れたアメリカ人に対しこんな言葉を言います。(一部抜粋)

 

「僕は、この国の利益を守らないといけないんです。あなたは、アメリカの利益を考え

 ていらっしゃいますよね。ぶつかるのは当然です。でも、けんかをするのがどちらか

 の国の国益になるとは、僕は思わないんですけど・・・。」

 

「以前、僕は小学校の教師をやっていたんです。去年は、5年生を受けもっていたんで

 すけど、とにかくよくケンカするんですよ。でも、中には陰湿なものとかがあって、

 そこからいじめにつながっちゃったりもするんですけど、そういう問題があった時に

 は、僕は子供たちにこういうふうに言っていました。『考えよう』って。」

 

「クラスメイトなんだから、気に入らないことや納得いかないことがあったら、自分の

 言いたいことはちゃんと相手に言って、相手の言うことはちゃんと聞いて、それでお

 互いにとことん『考えよう』って。そうすれば、『相手と自分は違うんだ』というこ

 とに気づくんです。同じ人間だと思っているから、ちょっと否定されただけでむかつ

 いたり、誰かが一人別行動を取っただけで『なんだアイツ』ってなって、そこからけ

 んかとかいじめが始まるんです。」

 

「でも、同じ人間なんていないじゃないですか。みんな考え方も事情も違う人間です

 ね。だから、僕は子供たちに、『自分と相手は違うんだ』っていうことを理解して

 しかったんです。そのうえで、じゃあ、どういう言葉を使えば、自分の気持ちが相

 に伝わるのか、どうすれば相手を説得できるのか、そこを考えろと言ってきました。

 外交も同じだと思うんですよ。」

 

 いかがでしょうか。 

 納得の一言に尽きます。

 

 前回お伝えしたインクルーシブ教育の理念や本校の校内研究にも通じるところがある

と強く感じています