校長として思うこと・伝えたいこと

2021年11月の記事一覧

ちょっといい話

   

 下校指導をしていると、様々な人間模様に出合うことができます。

 先日あったちょっといい話をお伝えできればと思いましたので、少しだけお付き合いくだ

さい。

 

 下校指導が終わり、私が職員玄関から学校に入ろうとしたその時、4年生の児童4人が今

から下校しようとしています。 

「どうしたの?」

と、声をかけると、一人の女の子が、

「この子がけがをしちゃって。保健室の先生に手当てをしてもらう間、みんなで待っていま

 した。」

と、一人の男の子を指さして言いました。確かに、足に絆創膏がはってあります。

 

「なるほど、そういうことなら遅くなってもしようがなかったね。気をつけて帰るんだよ。

 〇〇さんは、けがをしているから、みんなで優しくしてあげてね。」

と、私が言うと、

「はーい。」

と、元気な返事が返ってきました。

 

 その後の児童たちの様子が素晴らしい。

「荷物持とうか?」

「肩を貸すよ。」

「僕が前を歩くから、ついてきてね。」

と、皆でけがをした児童を守ろうと必死です。

 

 本校の目指す児童像に、「みんなを大切にする子」があります。一人一人がお互いを大切

にする心をもっていて、それが実現されている姿がここにありました。とても素晴らしいこ

とだと思います。そして、そんな風景を日々いろいろな場所で見ることができます。

 

 以上、ちょっといい話でした。

キャリア教育の充実に向けて~キャリア・パスポートの取組~

 

 人工知能(AI)の発達により、今ある仕事が機械にとって代わられる・・・そんな時代

来ると言われています。 

 学習指導要領には、小学校からの継続した「キャリア教育」が必要であると示されていま

す。効果的なツールの一つとして、「キャリア・パスポート」があり、昨年度からその取組

が始まっています。

 

 キャリア教育は、将来社会の中で自分の役割を果たし、自分らしい生き方を実現する力を

育成するための教育です。小学校の「職業調べ」や、中学校や高校での「職場体験活動」・

「社会人講話」などが、それに当たります。

 ただ、こうした活動がこれまでは単発的なものになってしまうケースが多くありました。

小中高を連続して、一人一人が自分の生き方や将来を考えられるようにしていくことが今後

求められます。

 キャリア教育で大切なのは、学んだことを「振り返り」、「見通し」をもつことだと言わ

れています。「キャリア・パスポート」は、キャリア教育に係る活動を蓄積し学年や学校の

壁を越え活用していくものです。

 

 ページに押されたスタンプを見れば、これまでの記録がわかる「パスポート」のようなイ

メージととらえることができます。

 授業や学校行事で心に残ったこと、自分が成長できたことなどを記入し、学期末などに振

り返ることができるようにしています。