校長として思うこと・伝えたいこと

校長室から

校長だより(4月号)

 4月から着任しました校長の大谷一(おおたにはじめ)です。

どうぞよろしくお願いいたします。

校長だより4月号です。お時間のあるときにご覧いただければと思います。

 

4月号.pdf

御礼

 令和4年度の修了式を無事に終えることができました。

 

 この3年間は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、右往左往する日々でした。

少しずつ日常を取り戻す中で、児童たちの表情も日に日に明るくなっています。もっと

もっと笑える日が、早く訪れることを祈っています。

 

 今年度の最後に、私の好きな言葉を紹介いたします。

 

 悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。

 おしなべて、事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。

 あせらずあわてず、静かに時の来るのを待つ。

 時を待つ心は、春を待つ桜の姿といえよう。

 だが、何もせずに待つ事は僥倖(ぎょうこう:偶然に得る幸せ)を待つに等しい。

 静かに春を待つ桜は、一瞬の休みもなく力をたくわえている。

 たくわえられた力がなければ、時が来ても事は成就しないであろう。

                              〈松下 幸之助〉

 

 苦しい状況の中で、「こんな時だからしようがない。」とあきらめるか、「こんな時

だからこそ、こんなことをやってみよう(考えてみよう)。」と次に備えるかは、自

次第。常に頭は働かせ続け、もてる力を十分に生かせる人間になりたい(なれなくても

なりたいと思う気持ちをもっていたい)と考えます。

 

 保護者の皆様、地域の方々、いつも学校のことを優先してくださり、本当にありがと

うございました。

 心から…心から感謝いたします。

プログラミング教育について②

 小学校におけるプログラミング教育の中核とも言えるのが、「プログラミング的思考」を

育成することです。

 

 「プログラミング的思考」とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのよ

うな動の組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせ

たらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくの

か、といったことを論理的に考えていく力」とされています。

 

 

 つまり、コンピュータを動作させるために、以下のような手順で進めていくことができれ

ば、「プログラミング的思考」を働かせていることになります。

 

(1)コンピュータにどのような動きをさせたいのかという自らの意図を明確にする。

               ↓

(2)コンピュータにどのような動きをどのような順序でさせればよいのかを考える。

               ↓

(3)一つ一つの動きを対応する命令(記号)に置き換える。

               ↓

(4)これらの命令(記号)をどのように組み合わせれば自分が考える動作を実現できるか

   を考える。    

               ↓

(5)その命令(記号)の組合せをどのように改善すれば自分が考える動作により近づいて

   いくのかを試行錯誤しながら考える。

 

 我々教員が肝に銘じておかなければいけないこととして、『「プログラミング的思考」

は、プログラミングの取組のみで育まれたり、働いたりするものではない』ということで

す。思考力・判断力・表現力等を育む中に、「プログラミング的思考」の育成につながるプ

ログラミングの体験を計画的に取り入れ、位置づけていくことが重要となります。

  

  参考文献:「小学校プログラミング教育の手引〔第三版〕」(文部科学省)

プログラミング教育について①

 今日、コンピュータは人々の生活の様々な場面で活用されています。家電や自動車をはじめ

身近なものの多くにもコンピュータが内蔵され、人々の生活を便利で豊かなものにしていま

す。誰にとっても、あらゆる活動において、コンピュータなどの情報機器やサービスとそれに

よってもたされる情報とを適切に選択・活用して問題を解決していくことが不可欠な社会が到

来しつつあります。

 

 コンピュータを適切、効果的に活用していくためには、その仕組みを知ることが重要です。

コンピュータは人が命令を与えることによって動作します。端的に言えば、この命令が「プロ

グラム」であり、命令を与えることが「プログラミング」です。プログラミングによって、コ

ンピュータに自分が求める動作をさせることができるとともに、コンピュータの仕組みの一端

をうかがい知ることができるので、コンピュータが「魔法の箱」ではなくなります

 

 さて、小学校においてすでに導入されているプログラミング教育ですが、ねらいは次のとお

りです。

 ①「プログラミング的思考」を育むこと

 ②プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられている

  ことなどに気付くことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身

  近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと

 ③各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものと

  すること

 

 プログラミングに取り組むことを通じて、児童がおのずとプログラミング言語を覚えたり、

プログラミングの技能を習得したりするといったことは考えられますが、それ自体をねらいと

するものではありません。

 

 プログラミング教育の実施にあたっては、①・②をねらいとすること、各教科等の内容を指

導する中でプログラミング体験を行う場合には、これに加えて③をねらいとすることが必要と

なります。

 

  参考文献:「小学校プログラミング教育の手引〔第三版〕」(文部科学省)

食育について

 食育とは、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な

食生活を実践できる人間を育てることです。

 

 こうした「食育」が今重要とされる背景には、近年、食に関連した様々な課題が浮上してい

ることがあります。

 

 例えば、栄養の偏りや不規則な食事などによる健康不良が増加しています。また、食の安全

や信頼にかかわる問題や、外国からの食料輸入に依存する問題など、食を取り巻く環境が大き

く変化しています。こうした中で、食に関する知識を身に付け、健康的な食生活を実践するこ

とにより、心と身体の健康を維持し、生き生きと暮らすために、食育を通じて、生涯にわたっ

て「食べる力」=「生きる力」を育むことが重要になってきています。

 

 食育によって身に付けたい「食べる力」には、以下のようなものが含まれます。

 〇食事の重要性や楽しさを理解すること

 〇食べ物やつくる人に対する感謝の心をもつこと

 〇心と身体の健康を維持できること

 〇食べ物を自分で選択し、食事づくりができること

 

 これらは、子供のころから家庭や学校、地域など様々な場所で学び、身に付けていくもので

す。さらに、大人には、そうした食の知識や日本の食文化などを「次世代に伝える」という役

割もあります。

 

 学校においては、特に、「食事の重要性や楽しさを理解すること」・「食べ物やつくる人に

対する感謝の心をもつこと」を教育課程全般において、重点的に児童へ指導していきたいと考

えます。

 御家庭においても、同じ視点で児童に語りかけていただけましたら幸いです。 

 

参考文献:「『食べる力』=『生きる力』を育む 食育 実践の環(わ)を広げよう」(政府広報オンライン)

「豊かな心を育むひまわりプラン」について②

 以前、座間市教育委員会が策定した「豊かな心を育むひまわりプラン」を御紹介しました。

「めざす大人像」がしっかりと示されており、強い思いに溢れるプランです。

 座間市の子供たちが、時を経て、正義と奉仕の心に満ちた愛情深い大人になっていくために

今心に誓うことが八つあります。

 

「ざまっこ 八つの誓い」

 1 毎日明るく元気にあいさつをします

 2 家族を大切にします

 3 友だちを大事にします

 4 困っている人に手をさしのべ、優しく接します

 5 人の役に立つことを進んで行います

 6 何事にも積極的にチャレンジし、粘り強く取り組みます

 7 約束や決まりは、いつでもしっかり守ります

 8 自然を大切にし、地球に優しい生活をします

 

 令和元年度までは、全校朝会の折に、児童全員でこの誓いを唱えていました。今後、以前の

ような全校朝会を行えるようになりましたら、もう一度全校児童で唱え、一人一人が心に刻み

つけたいと考えています。

 また、校舎内にも「ざまっこ 八つの誓い」・「こんな大人になってほしい」を掲示し、児

童の意識を高めるような工夫をしています。

 

        

「豊かな心」とは

 「豊かな心」とは、子供たちが目標をもって自発的に行動する「心」、また、仲間ととも

努力する「心」ととらえています。

 心は見えませんが、行動に表れます。子供たちの日々の行動の中には、「豊かな心」の小

さなつぼみが芽生えています。興味をもって学ぼうとする心、歌や絵を愛する心、自然の美

しさや不思議に感動する心、過ちを正そうとする心、困った人を助けようとする心、行いを

反省する心、などです。

 

 以下が一つの例になります。

 ある児童は、体育の時間にどうしても鉄棒で逆上がりができず、休み時間も放課後も手に

まめを作りながら何度も繰り返し練習をしていました。その児童を励ましながら一緒に練習

を見守った友人は、その児童が初めて逆上がりができた時、まるで自分のことのように喜び

ました。

 

 この例では、目標に向かってあきらめずにがんばり続ける児童にも、それを見守る友人に

も「心の豊かさ」を感じます。このように、「こうなりたい」とか「こうなってほしい」と

いう心の動きや高まりが表出されたときに、「豊かな心」が育成されたととらえます。

 

 学校では、一人一人の心を大切にした学級経営を通して豊かな人間関係を育てるととも

に、教育活動全体を通して、健康への意識やたくましい心・体を育てていきます。

「豊かな心を育むひまわりプラン」について①

 座間市では、学校教育における重点主題を「豊かな心の育成」ととらえ、「豊かな心を育

むひまわりプラン」を策定し、平成23年度から実施しています。「豊かな心を育むひまわ

りプラン」は、座間市教育委員会における学校教育の方向性を示すものとして位置づけられ

ています。

 

 それぞれの学校は、市が目指すものを大きな指針とし、「学校教育目標」や「目指す児童

像」を作成しています。

 

 「豊かな心を育むひまわりプラン」には、「めざす大人像」が示されており、「こんな大

人になってほしい」という強い思いがその中に含まれています。以下が「豊かな心を育むひ

まわりプラン」に明記されている「こんな大人になってほしい」です。

 

「こんな大人になってほしい」

 〇自分のよさを大切にし、健康で自立した生活を送る。

 〇正義を尊び、自らを律し、責任ある行動をとる。

 〇目標に向かって学び続け、新たな価値を創造する。

 〇温かな心で人とかかわり合い、奉仕の心で人の役に立つ。

 〇郷土への愛と誇りをもち、国や社会の発展に尽くす。

 

 どれももちろん大切な指針ですが、児童たちには、「自分のよさを大切にし、健康で自立

した生活を送る」ことを基本とし、正義・奉仕の心をもつ、愛情深い大人になってほしいと

願っています。

 

 そのために、小学校段階でできることは何か。感性豊かなこの時期において、「みんなを

大切にする心」と「よく考え、最後までやりぬく態度」を養い、児童たちを「明るく強い

子」に育てていきたいと考えます。

学力向上のための取組

  本校では、学力向上のための取組として、指導方法工夫改善を行っています。指導方法

工夫改善とは、「少人数指導」や「TT(ティームティーチング)」などにより、児童の

つまずきや困り感に対応するためのきめ細かい指導を行うことを言います。

 

1.「少人数指導」

 本校では、主に4年生で行っています。1つの学級を2グループに分けて授業を行いま

す。もともと30人程の学級を2つに分けるのですから、児童は15人程の少人数で授業

を受けることになります。少人数であるため、教室内がいつも以上に落ち着いた雰囲気と

なり、集中力が増す学習環境となります。

 教員は一人一人をよく見ることができるので、児童のつまずきや困り感にすぐ対応する

ことができます。また、児童の立場から考えると、聞きたいことをすぐに聞くことができ

たり、丸つけのために延々と待ったりすることがありません。

 「少人数指導」について尋ねると、児童たちからは、「落ち着いて授業ができる。」と

「先生に分からないことを聞きやすいし、手を挙げた時に当ててもらえる回数が増える

のでうれしい。」といった感想をもらうことができました。

 

2.「TT(ティームティーチング)」

 本校では、主に1・2・3年生で行っています。TTを行う時には、教室に2名の教員

がいます。一人は「T1」として授業を行い、もう一人は「T2」として、困り感のある

児童に寄り添い、個別指導を行います。複数の目で児童を見るので、児童のつまずきや困

り感により早く気づき、より早く対応することができます。困ったままで多くの時間を過

ごす児童がいなくなり、学ぶ意欲の向上につながります。

 

 どちらの指導も効果が期待できる算数で行っています。「少人数指導」も「TT」も、

児童に寄り添うきめ細かい指導として、成果を上げてきました。今後も、学力向上へつな

げられるよう、指導方法の工夫・改善を続けてまいります。

PTA活動について

 PTA活動は、学校にとってなくてはならないものです。学校行事や児童の学校生活

は、学校職員の力だけでは成り立たないことがたくさんあるからです。

 

 そもそもPTAとは、P=parent(保護者)、T=teacher(教職員)、A=association

(組織)の略ですから、保護者と教職員で組織する団体ということになります。

 

 「座間小学校PTA規約」では、座間小学校PTAの活動目的を「保護者と教職員とが協

力して、家庭と学校と社会における児童の幸福な成長をはかること」としています。そ

して、目的を達成するために、「よい保護者・よい教職員となるように努めること」・

「家庭と学校との緊密な連絡によって、児童の生活環境をよくするために努めること」

等を努力事項としてうたっています。

 

 組織は、会長・副会長・書記・会計・会計監査・学校長が本部を担います。また、本

部と常置委員会(地区委員会・生活委員会・広報委員会・選考委員会)で運営委員会を

組織しています。そして、顧問がすべての活動を見守り、チェック機能を果たします。

このように、たくさんの保護者・学校職員がPTA活動に携わり、学校運営を支えていま

す。

 

 特に、保護者の方は、仕事の融通をつけたり、御家庭における対応をやりくりしたり

してPTA活動に参加してくださっています。よりよい学校環境を作り出すため、子供た

ちの健やかな成長のために、保護者と学校職員が今後とも緊密な連携をとりながら、

PTA活動を進めてまいりたいと考えます。

 

 引き続き、御理解と御協力の程、何卒よろしくお願いしたします。

校内研究

本校の校内研究について、概要を紹介します。

 

1 校内研究テーマ

  「豊かな表現ができる子の育成をめざして

   ~自分の考えや思いを表現し合う国語学習~」

 

2 研究テーマ設定の理由

(1)学校教育目標から

  本校の学校教育目標は、「心豊かで、心身ともに健康な知・徳・体の調和がとれた

 子どもの育成」であり、目指す児童像は、「明るく強い子」・「みんなを大切にする

 子」・「よく考え最後までやりぬく子」である。その中でも、「よく考え最後までや

 りぬく子」を育成する手立てとして、国語科を重点教科とし、校内研究に取り組むこ

 ととした。

 

(2)児童の実態から

       本校では、昨年度までの5年間、体育科の研究に取り組み、「明るく強い子」の

 成に努めてきた。その結果、一定の成果をあげることができたと考えている。

  本校の児童は、素直で優しく、困っている友達に対して手をさしのべることができ

 る。また、何事も頑張ろうという意欲に溢れている。一方で、自分の考えや思いを文

 章にしたり、相手に伝えたりすることを苦手と感じている児童が多いため、学力向上

 の基盤となる国語科で研究を進めることとした。国語科の「書く」活動に重点を置

 コミュニケーション力の向上を目指していく。

 

3 主な取組について

  語彙の広がりを「書くこと」・「伝えること」に生かすことにより、豊かな表現力

 を育成したいと考える。また、このことを低学年から年への系統立てたつながり

 の中で実することにより、一過性のものではなく、しっかりとした定着が図れる取

 組としたい。

  また、共に学ぶ機会や、試行錯誤したり見通しをもって取り組んだりする機会を

 画的・継続的に設定し、学びが深まるような投げかけ・発問を行うことにより、

 力・判断力・表現力の育成につなげたい。

 

 以上、本校の校内研究について、概要を紹介いたしました。

 現在進行形の取組であり、今後、検討の上、変更や改善がある可能性もありますが、

これらの取組から「豊かな表現ができる子」の育成を目指し、「豊かな人間性」・「豊

かな心」につなげていきたいと考えます。

「インクルーシブな学校」をつくるために

 

 平成6年、ユネスコで提唱された「サマランカ宣言」において、全ての子供たちを一

体として包み込む教育である「インクルージョン」が示されました。「インクルージョ

ン」とは、全ての子供が共に学ぶ質の高い教育を保障することです。 

 

 学校には様々な児童がいて、それぞれが悩みを抱えています。その中には、自らの

だけでは解決することが困難な課題を抱え、周囲からの支援が必要な児童もいます。

のように様々な悩みや課題を抱えている児童一人一人に対して、学級担任一人で対応

きることには限りがあります。

 

 「インクルーシブな学校」(インクルージョンが実現された学校)をつくるために大

切なことは、悩みや課題を抱える児童やその保護者を孤立させることなく、学校全体で

支援していくことです。だからこそ、チームで取り組む必要があり、全ての児童を全て

の教職員で支える体制を整備することが欠かせません。

 

 本校は、県が行う「インクルーシブ教育校内支援体制整備業」を令和3・4年度の

2ヶ年で受けています。教育相談コーディネーターの授業時を軽減し、校内支援体制

の整備・充実に努めてきました。

 

 校内支援体制の整備・充実は、教育相談コーディネーターだけでできるものではあり

ません。一人一人の教職員が役割をもつ中で、チームで構築していく必要があります。

様々な役割をもつ教職員が同じ目標に向かって連携していくことで、組織的な校内支援

体制の充実を図ることができると考えます。

 

 昨年度は、教育相談コーディネーターができる限り様々な悩みや課題を抱えている児

童に個別対応し、情報の整理をしました。対応の道筋を考え、それを関係者で情報共有

し、留意点を確認しました。

 教職員同士の連携により一定の流れができたことと、組織的な校内支援体制の構築

み出したことを感じています。

 

 本年度は、「児童支援」と「児童指導」を両輪とした体制に発展させることができる

よう、更なる校内体制の充実を目指していきたいと考えています。 

荒天時の登校

 

 令和元年10月には大きな台風が関東地方に上陸し、城山ダム緊急放流による相模

氾濫が懸念されるという事態にまでなりました。

  

 今後も様々な災害に対する対応が必要であると考えますが、改めまして、荒天時の児

童の登校について以下の点をお願いいたします。
 

《翌日の対応について、前日のうちに判断する場合》

 児童の下校に間に合えば、対応の内容(「時間を遅らせての始業」や「臨時休業」)

を文書で発信します。文書が間に合わない場合には、学校メール等で保護者に伝えま

す。

 

《翌日の対応について、前日のうちに判断できない場合》

 朝6時以降、座間市に警報が出されている場合には、特段の連絡がなくても児童は

「自宅待機」としてください。


 注意報のみでも、風が強かったり雷が鳴っていたりする場合には、登校中の児童に危

険が及ぶ可能性があります。そのような時は「保護者の判断で登校を遅らせる」・「保

護者が、登校班に付き添い登校する」等の御協力をお願いします。


 登校を遅らせる場合には、登校班長(副班長)へ連絡してください。ただし、保護者

同士の連携により、できるだけ登校班内で同じ対応となるよう御協力をお願いいたしま

す。「登校を遅らせる」等の連絡は、午前8時以降に学校あてお願いいたします。(班

の対応が同一である場合は、班代表の方による連絡でも構いません。)


 なお、荒天時、保護者の判断で登校を遅らせ児童が遅刻した場合は、遅刻の扱いには

しません。

 
 上記対応で難しいのが、判断を保護者にお任せする部分がある点です。学校で統一の

判断をすることができれば保護者の皆様に御迷惑をおかけしないのですが、雨の降り

方・雷の鳴り方等、地域によって違う場合があります。学校周辺の状況が、他地域と同

じであるとは限りません。


 よって、保護者の皆様に、地域の状況に応じた対応をお願いしたいと考えます。御協

力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

記述式評価について②

 

 今回は、「総合的な学習の時間」の評価についてお伝えします。

 

【総合的な学習の時間】

  学習指導要領に示す「総合的な学習の時間」にかかる目標は、「探究的な見方・考

 え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、

 自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することを目指す」です。この目

 標を踏まえ、以下の3つの観点に即して、児童の学習状況を見取ります。よって、

 「あゆみ」の「総合的な学習の時間の記録」欄には、以下の視点で見取った内容を文

 章で記述します。

 

 ≪知識・技能≫

  ・探究的な学習の過程において、課題の解決に必要な知識や技能を身に付け、課題

   に関わる概念を形成し、探究的な学習のよさを理解している。

 

 ≪思考・表現・判断≫

  ・実社会や実生活の中から問いを見いだし、自分で課題を立て、情報を集め、整

   理・分析して、まとめ・表現している。

 

 ≪主体的に学習に取り組む態度≫

  ・探究的な学習に主体的・協働的に取り組もうとしているとともに、互いのよさを

   生かしながら、積極的に社会に参画しようとしている。

コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)開始に向けて

 

 令和4年度から、市内全小・中学校で「コミュニティ・スクール」が始まります。

 

 本校では、先日、「コミュニティ・スクール準備委員会」を開催し、学校運営協議

委員候補者の方々にお集まりいただきました。

 委員同士の親睦を深めたり、「コミュニティ・スクール」について学んだりする場

なり、「地域と学校の連携・協働」に向けて一歩踏み出したところです。

 

 さて、「コミュニティ・スクール」とは何なのか。

 今後様々な形で発信させていただきますが、以下に概要を示しましたので、御覧く

さい。

 

1 「地域とともにある学校づくり」を目指して

  コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)は、学校と地域住民等が力を合

 せて学校の運営に取り組むことが可能となる「地域とともにある学校づくり」への転

 換を図るための有効な仕組みです。コミュニティ・スクールでは、学校運営に地域の

 声を積極的に生かし、地域と一体となって特色ある学校づくりを進めていくことがで

 きます。

 

2 コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)

  コミュニティ・スクールとは、「学校運営協議会」を設置した学校のことを言い

 す。「学校運営協議会」とは、法律(地方教育行政の組織及び運営に関する法律)に

 基づき教育委員会により任命された委員が、一定の権限を持って、学校の運営とその

 ために必要な支援について協議する合議制の機関です。

 

3 学校運営協議会の主な3つの役割

 ①校長が作成する学校運営の基本方針を承認します。

 ②学校運営について、教育委員会または校長に意見を述べることができます。

 ③教職員の任用に関して、教育委員会規則で定める事項について、教育委員会に意

  を述べることができます。

 

4 学校運営協議会の運営

  学校運営協議会には、協議や承認等を行う会議と学校見学や授業参観、行事見学

 の活動があります(年間4回程度)。

 

5 委員について

  委員は15人以内とし、地域住民、保護者、学校の運営に資する活動を行う者、

 の他教育委員会が適当と認める者で構成します。教育委員会が、委員を任命します。

 当該学校の校長や教職員は、委員として任命されませんが、公務として会議に参加し

 ます。 

 

6 地域学校協働活動とともに

  地域学校協働活動とは、地域住民・保護者等の参画を得て、地域全体で子供たち

 学びや成長を支えるとともに、「学校を核とした地域づくり」を目指して、学校と

 域が相互にパートナーとして連携・協働して行う様々な活動のことを言います。

 (例:学校に対する多様な協力活動、地域住民の協力によって行う学習支援 等)

  将来的には、「コミュニティ・スクール」と「地域学校協働活動」が目標やビジ

 ンを共有し、「地域とともにある学校づくり」と「学校を核とした地域づくり」を合

 わせて実現することを目指します。 

記述式評価について①

  

  新学習指導要領が全面実施となり、評価については、4観点から3観点になったこと

 を学校だより等でお伝えしてきました。

  今回は、「特別の教科 道徳」・「外国語活動(3・4年)」の評価についてお伝え

 します。

 

 【特別の教科 道徳】

   授業において児童に考えさせることを明確にして、「道徳的価値についての理解を

  基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考え方

  を深める」という学習活動における児童の具体的な取組状況を学習活動全体で見取り

  ます。 

   児童の人格そのものに働きかけ、道徳性を養うことを目標とする道徳科の評価とし

  ては、観点別評価は妥当ではありません。よって、「あゆみ」の「道徳」欄には学習

  状況や学習活動における成長の様子を文章で記述します。

 

 【外国語活動(3・4年)について】

   学習指導要領に示す外国語活動の目標は、「外国語によるコミュニケーションにお

  ける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、話すことの言語活動を通して、

  コミュニケーションを図る素地となる資質・能力を育成することを目指す」です。こ

  の目標を踏まえ、以下の3つの観点に即して、児童の学習状況を見取ります。よっ

  て、「あゆみ」の「外国語活動の記録」欄には、以下の視点で見取った内容を文章で

  記述します。

 

  ≪知識・技能≫

    ・外国語を通して、言語や文化について体験的に理解を深めている。

    ・日本語と外国語の音声の違い等に気付いている。  

    ・外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しんでいる。

 

  ≪思考・表現・判断≫

    ・身近で簡単な事柄について、外国語で聞いたり話したりして、自分の考えや気持

     ちなどを伝え合っている。

 

  ≪主体的に学習に取り組む態度≫

    ・外国語を通して、言語やその背景にある文化に対する理解を深め、相手に配慮し

     ながら、主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとしている。

コロナ「3つの顔」について

 

 以前に何度か同じことをお伝えしていますが、改めまして新型コロナウイルス感染

についてお願いしたいことがあります。

 

 新型コロナウイルス感染症には、「3つの顔」があると言われています。 

  〇第1の感染症:病気そのもの

  〇第2の感染症:不安とおそれ

  〇第3の感染症:偏見や差別

 

 この状況を鑑みつつ、学校においては以下のような取組に力を入れています。

 

1 「第1の感染症:病気そのもの」を防ぐために

  3密を避けることや一人一人の衛生管理を徹底しています。学校では、「手洗い」

 (洗うタイミング・洗い方等)の指導に力を入れています。

 

2 「第2の感染症:不安とおそれ」を防ぐために

  不安やおそれは、「気づく力」・「聴く力」・「自分を支える力」を弱めると言わ

 れています。不安やおそれは身を守るために必要な感情ですが、冷静な対応ができな

 くなることもあります。

  学校では、下線部について、学年に応じた表現で児童に伝えています。必要以上に

 不安やおそれを抱く必要はなく、何かあれば教員に相談するよう児童には常日頃から

 話しています。

    

3 「第3の感染症:偏見や差別」を防ぐために

  不安をあおることは、偏見や差別を生んでしまう可能性があります。

  学校では、何より「確かな情報」の発信に努めます。また、発達段階に応じた心の

 教育に努める中で、なぜ偏見や差別がいけないのかをきちんと児童に伝えていきたい

 と考えます。 


  特に、「偏見や差別」は、それぞれがもつ知識や正しいと感じることが違っている

 ために生じてしまうことがあるように思います。まずは、一人一人の知識や感じ方が

 違うことを認識し、お互いを認め合うことが大切です。


  また、行動を起こす前に、「得た情報は正しいのか」「その情報を人に伝えるべき

 か」「伝えたらうなるか」など、先を見通した考えをもつことができるよう日々

 生活の中で児童たちへ問いかけていきます。


  御家庭におかれましても、同一の認識で御協力をお願いいたします。

 

    参考文献:「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!〜負のスパイラルを断ち切るために〜」(日本赤十字社)

イチローに学ぶ

 

 元プロ野球選手のイチローを知らない人はいないと思います。

 

 私は、彼の生き方・語り口にとても惹かれます。まっすぐで飾りがなくて、決して自

と人を比べることがありません。

 テレビの対談等では、心に残る素敵な言葉を語っていることが多いです。私の心に残

ている言葉をいくつか紹介します。

 

 ◎個人的に「成功」という言葉が好きではありません。

  それはあまりにも感覚的であり、相対的です。

  そして、それは自分自身ではなく、たいてい他人が作った定義です。

 

 ◎いろんな世界のトップの人たちに会いましたけどみんな口を揃えて言いましたよ。

  「自分のためにやっている。」って。

 

 ◎小さなことを重ねていくことが、とんでもないところに行くただ一つの道なんだな

  と感じています。

 

 ◎自分にとって満足できるのは、少なくとも誰かに勝ったときではない。

  自分が定めたものを達成したときです。

 

 どの言葉にも重みがあるのと同時に、潔さを感じます。「自分自身」をしっかり見

め、悪いことがあっても人のせいにはしない。自分自身と向き合いながら、まっすぐ前

を見て生きていく、そんな印象です。

 

 私がイチローと同じように生きていけるとは到底思いませんが、自分というものを

っかりもち、他人の言葉に流されることなく、まずはこのコロナ禍をしっかり乗り切っ

ていきたいと思います

御礼

 

 本日で2学期が終了しました。様々な場面で御協力いただきました保護者の皆様・地

域の方々に改めて感謝を申し上げたいと思います。

 

 さて、2学期終業式において、私が考える今年の一文字を児童に紹介しました。皆さ

んにとって、今年を象徴するのはどんな漢字一文字でしょうか。

 

 私にとっては、「成」です。これは、あまり悩むことがありませんでした。(ちなみ

に、昨年は「越」、一昨年は「謝」としました。)と言いますのも、大変な状況が続く

中、児童たちの成長を強く感じたからです。体は勿論のこと、人を思う気持ちややるべ

きことにあきらめず取り組む姿勢など、前向きな行動が目立っていました。

 

 そして、今ある力をさらに伸ばしていくには、「継続すること」です。継続するには

痛みや苦しみを伴いう場合もありますが、それを乗り越えてこそ成長することを児童た

ちに式の中で伝えました。

 

 保護者の皆様・地域の方々、一年間の御協力に感謝いたします。どうかよいお年をお

迎えください。